飲食店開業時、店舗作りにおいての完成度や費用内容は内装業者の選定によってかなり左右されます。
特に開業資金の大部分がこの内装工事でかかってくる部分ですので、今回は開業時失敗しない内装業者選びのポイントや、費用の相場、そして理想の飲食店作りをするための押さえておくべき考え方をお伝えしていきたいと思います。
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内装業者を選ぶ時のコツ
まず大前提として飲食店の設計や施工経験の豊富な業者を探しましょう。
未経験の場合、飲食店の営業に関する各種許認可の認識がないまま工事してしまうと法的に営業できない内装になってしまう可能性がありますので要注意です。
逆に経験豊富な業者の場合、各種許認可を意識した上で営業しやすいホール、厨房のレイアウトなどの専門的なアドバイスも頂けるので、ご自身が店舗立ち上げの経験が乏しい場合大きく力になってくれると思います。
その他に著者が個人的に意識して業者選びの際に大事にしているポイントは、「意思疎通が取れる」業者。理解度の高い業者だと特にやりやすいです。
理想の内装のデザインや店舗のコンセプトを伝えて、しっかりと理解して施工してくれる業者だと自分の理想を超えるアイデアを出してくれたりとクオリティが上がります。
著者の場合だと10年近く共に過ごしてきた仲間が内装業者をやっていて、本当に融通を聞かせてくれたり、工事資金の減額案やクオリティアップのアドバイスをもらえて本当に助かっています。
飲食店の立ち上げにおいて内装業者はとても大事なので、しっかりと納得いくまで探しましょう。
内装業者に依頼した時の費用相場
一般的に内装、外装工事費、厨房機材費など飲食店作りでかかる費用は1坪あたり「45万円から95万円位」が相場と言われています。
良くいくらかかるの?という質問を頂くのですが、本当に物件によって違うので業者に見積もりを取るしかないのです。
そして施工する業者によっても費用が変わってきますので1社の見積もり金額で決めず、上記の内装業社を選ぶ時のコツを踏まえつつ必ず最低3社は相見積もりを取りましょう。
相場金額の幅がここまである理由としては造作・デザインの違いや大きさによるスケールメリットがあるかどうかなどもかなり関わってきますが、大きく二つに分けると「居抜き物件」と「スケルトン物件」という募集物件の種類でも大きく変わってきます。
居抜き物件orスケルトン物件?選ぶポイント
簡単に2つの物件種類の説明をしていきます。
居抜き物件とは?
前の入居者の残していった各種設備や造作がそのまま残っている状態の物件。
スケルトン物件とは?
何もなくまっさらな状態の物件。(たまに排水や電気などインフラだけ残っているものがある)
2つを選ぶポイントと注意点
どっちが費用を抑えられるのかと聞かれれば、居抜き物件で出したいイメージのレイアウトや造作に近いイメージなら断然居抜きの方が少しの改装で費用を抑えられるので圧倒的にオススメです。
著者も多くの居抜き物件を取得し、改装してきましたがやはり初期の費用が抑えられるメリットは多々ありました。
しかしながら、出店したいお店のイメージのレイアウトや造作に程遠かったり、経年劣化のひどい場合は解体工事費用や、廃棄処理などで余計な費用が重なりかえって高くついてしまう事もありますので必ず注意してください。
内装工事の流れと期間
まず飲食店開業時の内装に関してざっくりとした流れを図でご説明します。
この上記の図の中で、工事開始から工事完了までの期間は約1ヶ月〜2ヶ月はかかります。
居抜き物件で看板と簡単な家具入れ替えであればもっと短いですし、逆に居抜き物件で解体する部分が多く、凝った内装デザインや発注期間のかかる造作物をレイアウトする場合はもっと長くなりますので注意しましょう。
著者のケースを参考例に挙げると、スケルトン物件で水道や空調などインフラが少し残っていた物件で坪数は約32坪だったのですが、工事開始から約1ヶ月で完成しました。
こちらも費用同様に見積もり時や打ち合わせ時に必ず各業者に工期の確認をしましょう。
内装デザインを考える時のコツと押さえておくべき注意点
ここでは内装デザインを考える際のポイントと注意点をお伝えします。
ただ単純にご自身の理想やベンチマーク店舗を真似するだけでは本当に良い飲食店ができるとは限らないので必ず気をつけましょう!
大きくポイントを4つに分けてみました。
①料理やサービスのコンセプトに沿っているか
その飲食店としてのコンセプトに沿っているかどうかを考えましょう。
飲食店は料理を売っているだけではありません、サービスや空間を求めてくるお客様もいますのでお店の料理、サービス、空間が三位一体となるように意識しましょう。
コンセプトや料理内容などと大きくかけ離れた内装だと知らず知らずにお客様に違和感=目に見えないストレスを与えてしまいます。
お客様の居心地をいかに良くするか、目に見えないストレスをいかに無くすかで滞在率が変わり、単価も変わってきますので今一度コンセプトと内装のイメージが沿っているかを確認しましょう!
②出店エリア、地域やお客様の需要やニーズを考える
お客様の需要に答えることは飲食以外の商売においても大事ですよね?飲食店の内装に関しても同じ事だと思います。
ベットタウンの街に出店するならば家族連れの方が落ち着ける内装やテーブルと椅子の配置はマストだと思いますし、ビジネス街で接待利用のお客様が多ければオープンなフロア作りよりも個室の多い作り、高級感を出すライティングなど、様々な需要が「エリア」、「地域」、「お客様層」、「シーン」で存在します。
ニーズを捉えることによりお店の空間一つでお客様を集客することも可能なので考案時には注意しましょう。
③営業中のオペレーションを意識する
いくら上記の内容を踏まえ、かつお洒落で素晴らしいデザインの内装であっても営業し辛い内装やレイアウトだと本当の意味で良い内装だとは言えません。
各種備品の置き場所がなかったり、オペレーションを組み辛い内装だと細かいことの積み重ねが無駄な人員を必要とする事になってしまうことになるのです。
人件費節約の観点もですが、何よりお客さまへの提供スピードや満足度にも影響してきますので気をつけましょう。
内装考案時に営業中のシュミレーションを必ず行いましょう。
④席数が売り上げを左右する
席数の目安としては1坪あたり1.5~2席程度ですが個室の有無や厨房の大きさ、テーブルの大きさで変わってきます。
必ずレイアウトを業者に出してもらった時に席数を確認しましょう。
客単価・座席数・回転率で飲食店の1日の売り上げが決まり、1日1日が積み重なって月の売り上げになるので飲食店の売り上げは「席数」が大きく関わってきます。
必ず事業計画書の売上目標の数値と照らし合わせ、レイアウトの席数で大丈夫かどうかを確認しましょう。
まとめ
以上が飲食店開業時の内装に関してのポイントになります。
まとめますと、
・内装業社選びは必ず相見積もりする事、確認する事
~百万、~千万という工事費用がかかります。ノリや勢いで決めず慎重に選びましょう。そして内装業者は専門家なので必ず細かい事も相談と確認をすることが大事です。
・具体的な内装のイメージやコンセプトを持つ事
全てにおいて鮮明で具体的なイメージができるまで煮詰めましょう!
ここをおざなりにしてしまうといくら良い内装業者がいても良い飲食店は作れません。
この2点を踏まえて最高の、理想の飲食店を作り上げましょう!
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