これから飲食店を開業しようとしている方々が「飲食店って儲かるのか?」と不安に思う声をよく聞きます。
全く経験のない人だと人間の3大欲求の一つ「食欲」に関係してるし、飲食店がない国は無いし相当儲かるでしょ?とかよく言われますが実際の所どうなのか気になりますよね。
著者は飲食の業界に足を踏み入れてまだ5年程ですが、ぶっちゃけると「人による」と思っています。
今回はそんな飲食店の経営に関して、リスク面や押さえるべきポイントを交えてお伝えしていきます。
飲食店経営に最適な税理士が見つかる!
税理士は記帳や確定申告などの実務を代行してくれるだけでなく、税理士ならではの観点で経営のアドバイスをもらえたりもしますので、一度相談してみることをおすすめします。税理士ドットコムでは、費用やお悩み内容に応じた適切な税理士を紹介してくれます。無料で利用できますので試しに使ってみてはいかがでしょうか?
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飲食店の様々なリスク
まずは飲食店経営に関してのリスクをまとめてみました。
「ここだけ見ちゃうと飲食店開業は辞めよう。」となってしまうので気を付けてくださいね!
著者個人的には飲食店経営は他の業種よりも難しい内容ももちろんあるなとは思うのですが他の業種によってもリスクは必ずあ理ますので、下記に記述したなリスク(飲食店のウィークポイント)を把握していれば、気を付けて開業、経営していけると思いますので是非参考にして見てください。
毎月のランニングコストの高さ
他業種も含め、企業して経営する中で「コスト」はつきものだと思いますが、飲食店経営に関してのコストに関してお伝えしていきます。
開業資金、初期費用の高さ
まず飲食店経営は開業時の「開業資金」または店舗出店時の「初期費用」のコストが物件によりますが大枠としてかなり高いです。
著者も様々な店舗を出店してきましたが大体が関東のエリアで100席前後のお店(居抜き物件)で3000〜4000万円、スケルトンだと5000万円〜くらいが初期費用でかかりました。
よろしければこちらの記事もお読み下さい。「実録!飲食店を開業するまでにかかった費用を公開します」
費用が高い内容としては
- 物件取得費用
- 内装工事費用
この2点だけでも相当な金額になります。
開業時のハードルはかなり高いと言えると思います。
月々のランニングコスト
これも簡単に細分化してみましょう。
- 食材費
売上に対して30%〜40%くらいがほとんどだと思います。 - 人件費
売上に対して25%〜30%程度。 - 光熱費
店舗サイズや業態にもよりますが売上の5%〜15%程度。 - 交通費
アルバイトや社員スタッフの交通費(どれだけかかるかによります)。 - 消耗品費
売上の1%〜2%程度。 - 広告宣伝費
これはエリアによって様々です。都内だと本当に高いですが地方だと安くなります。3%〜10%以上かける企業もあります。 - 通信費
5,000〜10,000円程度。 - 地代家賃
エリアや立地によって様々。売上に対して10%以下が理想です。 - 産業廃棄処理代
月額2万程度。 - 各種保険料
入る保険にもよりますが、スタッフの社会保険や雇用保険なども考えると結構な金額になります。 - その他手数料や経費、税金
時期や状況にもよりますが、修繕費用なども視野に入れておきましょう。
ざっくりですがこれだけのランニングコストが毎月かかります。
何も知らない人だとここまでコストが毎月かかるとはわかりませんよね。
著者の飲食店で実際にどれくらいがランニングコストで利益がいくらか例にしてみました。
例
その他様々なリスク、飲食店の難しさ
日本政策金融公庫によると2006年のデータで少し古いのですが全業種の廃業率は15.4%、飲食店に関してはダントツの24.1%です。
さらに流行の流れも速くなっていますので個人的には昔よりも今現在の方が高いのではないかと思います。
よく飲食店経営で聞く話が、一年以内に潰れるお店が3割、2年以内が5割、10年続くお店は10%無いくらいと言われています。
上記の「コスト」以外の観点で飲食店のリスクや難しさをお伝えしていきます。
強豪の続出
最近ではファミリーレストランでも安くお酒が飲めたり、コンビニエンスストアでイートインのスペースができたり、テイクアウトのコーヒーがとても売れたりと、飲食店の業種の境目がなくなってきていています。
飲食店に対して、競合他業種の飲食進出が続出してきています。
時代の変化とともに飲食店のあり方や存在価値お客様のニーズが変わってきてい流ように感じます。
様々な必要な知識、経験
料理や飲み物が美味しいだけではお客様は来ません。
もちろん美味しい物をお客様は求めてはいると思いますが、美味しいのは当たり前の時代だと思います。
それを踏まえた上で様々な集客の知識、経営の知識、料理やドリンクの知識、スタッフをマネジメントする経験や人望、など飲食店を経営する上で必要とされる知識や経験が必要だと思います。
実際に聞いた例を挙げると、
- 料理をずっとやってきたからお店を開業、スタッフを管理しきれず人不足になる。
- もともと雇われ店長で繁盛店を営業していたが、実際に独立したところほとんど集客できず資金が追いつかず閉店した。
など料理の技術とマネジメントの技術はまるで違います、様々な知識と経験、人望などが必要不可欠なのです。そして、集客の部分も飲食店が軌道になるまでの間の経営が成り立つめどやネット広告集客のノウハウがなかったりとなかなか1つのスキルや技術だけでは成り立たないのです。
飲食店で利益を出すためにやるべきポイント
ここで飲食店でしっかりと売上、利益を取るために必要なポイントや考え方をご紹介します。ここを抑えることがしっかりとして利益構築の基礎になって来ると思いますので経営者として必ず視野に入れましょう!
店数字の管理
上記の月々のランニングコストでお伝えした部分の特に「変動費」に関しての数時管理を徹底しましょう!
特に食材ドリンク原価、人件費に関してはFL管理方法(売上に対しての%で月々の食材ドリンク原価、人件費を管理する方法)で管理し、月々のブレやロスを可視化していきましょう。やはり飲食店経営で一番のコストはこの二つなのでここを管理徹底することがポイントです。
その他の変動費(水道光熱費や消耗品費、広告費など)も著者は%で完全管理して固定費の%、損益分岐点の見極めは徹底しています。
経営者としての資質
個人的な観点にはなるのですが、職人気質やこだわりが強すぎて経営や店舗の状況よりもそっちが優先になる方はあまり成功している人はいないかと思います。上記での書きましたが美味しいだけではお客さんが来る時代は変わってきています。
いかに俯瞰的にお店の事を観れるか?状況に合わせた判断ができるか?人(共に働く仲間、お客さん)に関して真剣に考えられるか?などのバランス感覚が経営者としての資質に関わってくると思います。
自分主体のエゴの強いこだわりや、状況判断ができていない経営は絶対にしないことがポイントです。
専門性
飲食店は全国に無数にあります。
お店作り、開業準備時には「専門性」を意識しましょう。
自分がお客さんなら、よくありがちな飲食店よりも無意識に「専門性」のあるお店に足を運んでいるはずです。
「専門性」とはお店のウリやこだわりでも表現できますし内装や接客サービス、シーンなどでも専門性は出せます。
著者は昔、売上が会社の中でも一番悪いお店に移動して働かせてもらった際に、そのお店がお客さんの来店動機の何も無い事(何もウリのない和食のお店)に気付き、九州の食材をメインで使った和食のお店にコンセプトやメニュー、店内の音楽や看板、広告の打ち出し方やコース内容、ネーミングまで一気に変えたのですが売上が1.4倍上がりました。
もちろんそのエリアのニーズに合わせることが大事なのですがこの「専門性」は必ず押さえましょう。
専門家を上手く使おう
飲食店経営を始めると様々な知識が必要になってきます。
例えば税金や経理作業、などは本当に手間になって来ると思います。そして
本当に様々な仕事があり飲食店としての接客やお店の営業に集中できず、頭を抱える事も多いと思います。
そんな時は専門家に頼る事をお勧めします。
例えば経理や収支計算などは税理士に任せて一任してしまうとか、任せられる仕事や作業は専門家に任せてしまいましょう。自分の苦手な事を無理してやっても時間もかかりますし効率的ではありません。
もちろん確認は絶対しなくてはいけませんが、専門で生業にしている人や会社に任せてしまう方が圧倒的に時間的コストや人的コストはかかりません。その分しっかりと営業に集中した方がはるかに効率的です。
冷静に判断してこの「任せる」という部分は今一度考えて観て下さいね。
まとめ
今回は飲食店経営の厳しさをお伝えしましたが、裏を返せばこれをしっかり押さえておけばかなり役に立つと思いますのでぜひ参考にして下さい!
著者個人的にはどの業種にもリスクや難しさもありますし、飲食も要点おさえてしっかりと経営していけばしっかりとした利益が出るいい業種だと思っています。料理やサービス、雰囲気や空間をお客様に対してチームとして運営する飲食店、著者は大好きです。
これから開業される方にも厳しさを効率的に乗り越えて素晴らしさを体感していただけたらと思っています!
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