飲食店の開業・独立を目指す人の理由・目的は人それぞれでしょうが、開業するということは、あなたはオーナーになるということです。そこで、著者が飲食業界で下積み(雇用され働いていた)時に意識していたポイントや行動をご紹介していきたいと思います。
ちょっと視点や考え方を変えていくだけで、あなたの成長速度を大きく加速させてくれるでしょう。経営者として一人前になるためには、様々な経験や知識が必要になりますが、その中でも特に重要な5つをご紹介していきます。
現在従業員として飲食店にお勤めの方も、すでに開業間近の方も、ぜひ参考にして今日から取り入れていただけますと幸いです。
飲食店特化の転職エージェント!
|
1.働くときに大事な3つの『考え方』
なぜ考え方を一番先に持ってきたかと言うと、これが一番大事な事だと自信をもって言えるからです。人は成長を求める時、ついつい目先のスキルや知識を追い求めて行ってしまいますが、何よりも考え方・心構えがベースになります。
モチベーションを高く、意識しながら働く(練習する)事でスキルや知識の吸収率がまるで違うからです。どんなにいい環境や教育があっても健全な心構え無しでは成長しません。
僕が意識していた3つの事は以下の3つです。
全て自分事に考える(自責の念を持つ)
雇われている環境だとしても『自分の店』と常に捉えていました。スポーツの世界で、練習で100%の努力の積み重ねをしている人でも本番では7割〜8割しか結果が出ないっていうのはよく聞きますよね?
飲食店(仕事)でも同じだと思います。
自分の店じゃないから掃除しない、本気でお客様の事を考えない、スタッフとのコミュニケーションをおざなりにする…
「独立開業したらやるからいいや」
なんて思っている人がいたら絶対に意識を変えましょう!
経験とは毎日の積み重ねなんです。売上も一円の積み重ねなんです。
自責の念を持ち毎日を過ごす事で他の人と同じ1年がまるで違う1年になるでしょう。偉そうで申し訳ない気持ちになりますが、経営者を目指すならばこれは必ず心掛けましょう。
やり切る。やれるまでやる
飲食店で働いていると様々な新しいことや、難しさが見えてくると思います。そして飲食で働いていて、いつか自分のお店を持ちたいと思っている人が
- 経営ってどうやるんだろう?
- 実際に開業するまでに何すればいいの?
- いくらかかるんだろう?
などなどの疑問や壁にぶち当たり
「自分には無理だ」
と、志半ば挫折してしまうことがよくあります。
僕も元々飲食は少しアルバイトでやっていたくらいで、入社して様々な「新しい事」や「難題」にぶち当たりました。
性格上負けず嫌いってのもありましたが、絶対に諦めませんでした。今の時代は便利なので作業・業務系はネットで検索すれば知れる知識もありますし、分からないからやらないではなく分からないけど調べる、勉強する、行動してみるという心構えで過ごしていたところ、当たり前にできるようになり『やり切る』ってのが癖になっていました。
いざ自分でお店を開業する時にも初めてのことだらけでした(様々な契約や融資など)。しかし、絶対やり切るっていうモチベーションがあればわからなければ調べる→聞く→やってみるという流れに自然となり、「自分には無理だ」と諦めてしまうことはないと思います。
下積みで雇われている環境でも常に意識し習慣にしましょう!
(余談ですが本当に開業前〜開業間もなくは、慣れないことや知らないことが多かったです。そんな時心の中で実際に営んでいるお店もあるんだ!そんな人達も同じ人間なんだから自分にも絶対できる‼と毎日思って頑張っていましたw)
明確なビジョンを持つ(目標設定)
長期的な事から中長期、短期的な事まで明確な目標を持って日々を過ごしましょう。
「いつか経営者になりたい(長期的な目標設定)」だけでは、実際に今何したらいいの?ってなってしまうので、長期的な目標から逆算し
- 時期(いつまでになるのか)
- 必要なスキル、物事
などを割り出してじゃあ半年後までにこうなろう!今月はこれを覚えよう!来週までにこれをスキルアップしよう!などなど目標設定を作っていきましょう。
そして、どんなお店でどんな経営者になりたいかなど、できる限り鮮明な目標設定を持つ事で今やるべき事、覚えるべきことが理解でき行動に移せると思います。
僕は紙とペンで書き出せるだけの独立開業時(雇用されてた当時の長期的目標=Goal)のイメージを書きまくりました。
もちろん自分のスキルや知識が増えるたびに変わることや書き増す事もありますが、意外に頭の中が整理されますのでやってみてください。開業ノートでも夢ノートでもなんでもいいので、1冊ノートを作ってみることをおすすめします。
これから以下の4つのポイントは、上記の明確なビジョン(目標設定)の所で必要事項というところで被ってしまうかもですが、僕が意識した所を何個かお伝えいたします。
2.覚えるべき『スキル・業務』
こちらでは、僕が(店舗運営)の部分で意識して、覚えたポイントを何個かお伝えいたします。
QSC(クオリティ、サービス、クリーンリネス)
飲食店の基本ですので、しっかりと身に付けましょう。
汚いお店、サービスの悪いお店、質の悪いお店にあなたは行きたいですか?
プラスして自分は経営者になる目標があったので「QSCを維持、向上させる仕組み作り」を意識していました。
自分自身ができるのは当たり前(経営者だから人にやらせればいいやなんて思わないでください、視点が分からないのに人に指示できる事はありません)ですが、自分がいない状態や多店舗展開した場合でも、維持向上させるための仕組みづくりやルールなどを意識して勉強し、実践してきました。
集客・販促
意外に飲食店経営の人達が抜けているな?って思っているポイントです。
なぜかというと、
「おいしい料理を出していればお客さんは来る」
「良いサービスをしていればお客さんは来る」
などなど色々ありますが、僕は
「おいしい料理を出して良いサービスをしていてもお客さんは来ない」
と思っています。
裏を返せば
「美味しくない料理を出して悪いサービスをしていてもお客さんは来る」
という事です。(反感買ってしまいそうなので、弁解するともちろん来るところは来ると思いますし、美味しくない料理や悪いサービスをしていれば、いずれお客さんは離れていくと思います)
「おいしい料理を出して良いサービスをしていてもお客さんは来る」全てのお店がそうですか?という事です。
エリアやニーズ、業態によってお客様の来店動機は違います。
なので、僕は働いていたお店の販促や業態を変えたり、ネット広告まで勉強したりしていました。常に俯瞰的にお店を見る事、時代の流れを読むスキルは必要かと思いました。
数字管理(変動費)
数字管理は飲食店経営でかなり大事な所です。
主にFL管理方法(F…food/原価率)(L…labor/人件費)
飲食店の支出の半分はFLです。
簡単に言うと、この原価と人件費を節約しましょう。ってのがFL管理です。
どうやったら原価を節約できるのか、業態や料理内容やコース料理、盛り付け、ドリンクの種類や量設定などなど工夫できるポイントはたくさんあります。
これは実際に経験を積むことや様々なものをこの観点を持ちながら「見る」というのが必要になります。
人件費に関しても、同じくどんなオペレーションを組むとどれだけシフトを組まなくちゃいけないのか?など、働きながら工夫したり、飲食店に食べに行った時に「どうやったら工夫できるんだろう?」っていう観点を持ちましょう!
その他変動費(水道光熱費や各種手数料、広告費など)もこの観点を持ちながら経験を積み、飲食店の数字の管理に強くなりましょう。
3.『マネジメント・リーダースキル』を実践して身に付ける
飲食店は一人では成り立ちません(もちろん小坪のバーなどでしたら一人でもできますが)。スタッフ、アルバイトがいて初めて成り立つチームプレーだと思っています。
コミュニケーションや人を思う気持ち、目標に向かってチームを引っ張れる人間である必要があると思います。
雇われている状態でも、スタッフに対して真剣に向き合いコミュニケーションをとったり、かっこ良いな、ついていきたいなと自分が思う人の「真似」でも良いので自分にも取り入れていってください。
性格や人間性を変えるのは難しいんじゃないの!?って思うかもしれませんが、人と真剣に向き合うってことですので誰でもできると思います!
育った環境や様々な事にできない理由を探すより、「どうやったらできるんだろう?」と考えていきましょう。
そして他人は自分を映す鏡です。いつかあなたが独立開業する時に付いてきてくれる人もそこから生まれるかもしれません。
人材は宝と言われるように大切です。何度も言いますが飲食店は一人では成り立ちません。
今はいろんなマネジメント、リーダーの考え方の本やブログも多いと思いますので是非是非読んで見てください(あと僕はキングダムやスラムダンク、ワンピース、ナルトなど、最高の教科書だと思って見ていましたw)。
4.業者様などとの『人付き合い』を大事にする
コネクションや関係がある業者様など、普通にやっているよりも得をすることや知識をいただけたりします。人付き合いやコミュニケーションを外部の方と積極的に取り、自分の輪を広げていきましょう!
自分の居心地のいい輪でいると「井の中の蛙」状態になり成長も遅くなってしまうかもしれません。損得の感情抜きで人付き合いは積極的にとっていきましょう!
5.『経営・税法・各種管理方法』を学ぶ
これは最初ちんぷんかんぷんだと思います。
実際に経営者になってからわかることも多いと思いますが、本やネットで分からないながらにも見てみましょう!
僕も、やってから知ることは多くありましたが、「見たことある、聞いたことある」の状態でも吸収率は変わってきます。
経営者の方と距離が近い職場であれば損益書や税金の仕組みなどなど聞くことや教わること、見せてもらえることもあるのでオススメです。
まとめ
全て①『考え方』の鮮明なビジョンからの派生見たになってしまいましたが、この5点を抑えて毎日を過ごしていれば1年とは言わず、半年で周りとの成長スピードや経験の吸収率は変わってきます。
もちろん独立開業という目標に対しての要点でもありますので必ずおさえていきましょう!
飲食店特化の転職エージェント!
|