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通信費の勘定科目を使ってしっかり経費に!通信費にできる費用と家事按分のやり方

通信費とは、インターネットや電話、郵便などの通信に関わる費用を払った時に使う勘定科目です。どんな業種であれ、今や通信技術を使わずに事業を進めていくことは不可能でしょうから(現にこの記事はインターネットを使って見ています)、使うことの多い勘定科目の1つです。

また、個人事業主の方であれば、インターネット料金や電話料金は事業用兼プライベート用というような方も多いかと思います。

その場合も一部を通信費として経費にすることができますのでご安心ください。

今回は、どのような費用が通信費にできるのか?通信費の種類や通信費の家事按分のやり方についてご説明していきたいと思います。

この記事で分かること
通信費として経費にできる費用
通信費の家事按分のやり方
通信費の仕訳方法や帳簿の付け方

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通信費として経費にできる種類

通信費として事業でも使うであろう費用としては、

  • インターネット料金
  • 電話料金
  • 郵便代
  • 配達料

この4種類があります。

基本的にはこれらに関わる料金は通信費になると思っておいていただいていいのですが、以下でご説明する通信費とよく似た間違えやすい他の勘定科目もあります。

通信費と似た他の勘定科目

こちらでは、通信費に似た間違えやすい他の勘定科目について解説していきます。

消耗品費

通信費はあくまでも通信にかかった費用のことなのでで、例えば電話料金だと電話機本体を購入した時の勘定科目は消耗品費になります。

郵便代ではハガキや便箋そのものは消耗品費になり、切手代が通信費になります。

【関連記事】
消耗品費の種類と雑費との違い

荷造運賃

荷造運賃は、売り上げた商品を送る時に使う勘定科目のことですが、こちらも通信費と間違えやすそうですね。

通信費との大きな違いは、売り上げた商品を送った時の物かどうか?ということです。

【関連記事】
荷造運賃とは?通信費との違い

その他目的に応じて勘定科目が変わる

また、郵便や配達サービスなどを使う時の目的によっても勘定科目が変わることがあります。

例えば、FAXを使う場合の料金は通常通信費ですが、FAXを使う目的が大量のDMを送ることのみでしたら、宣伝することが目的になるので広告宣伝費が正しいと言えます。

取引先への祝電などの電報も取引先との関係良好のためにも行っているので、接待交際費として計上する方が良いでしょう。

このように、通信サービスを使う時(特に月額料金ではなく1回ごとに発生する時)に明確な目的がある場合は、その目的に沿った勘定科目にした方が良いケースもあります。

事業でもプライベートでも使っている通信費は家事按分できる

もう1点通信費に関して大事なことがあります。

インターネット料金や携帯料金など、仕事でもプライベートでも使っている通信費があれば、その一部を経費にすることができるのです。

たとえ元々個人的な利用で携帯電話を契約していて、その後独立、仕事で携帯電話も使っているというような状況の方でも一部を経費にできる可能性は高いです。

このように、事業用とプライベート用どちらも使っていて、一部を経費にすることを家事按分と言います。

【関連記事】
家事按分のやり方まとめ|家事按分できるもの

通信費の家事按分の割合の求め方

では、その経費にする分の割合をどうやって求めるのか?と言うと、これは事業主の方が決めてしまって結構です。

例えば、「普段携帯電話は仕事とプライベート半々で使っているな」と思っているのであれば、経費の割合も半分にすれば問題ありません。

月に5,000円の電話料金がかかっていたとすれば、2,500円をプライベート用として支払ったことにして残りの2,500円を経費にします(記帳方法は後でお伝えします)。

ただ、もちろん嘘はNGでその割合にした説明はきちんと説明できるようにしておきましょう。例えば、通話履歴などを見て半分程度は仕事関係の連絡を取っているなど説明はいくらでもできます。

特に経費にする割合が半分以上を超えてくる場合は、税務署から尋ねられる可能性は上がってくるでしょうから、きちんと準備をしておくべきです。金額がかなり大きいのであれば、根拠を示す資料を作って用意しておくことがベストですね。

白色申告では半分以上使っていないと経費にできない

一部を経費にできるとはお伝えしましたが、白色申告ではおおむね50%を超える家事関連費でないと経費にはできません。

通信費もちょっとだけしか事業で使っていないようでしたら白色申告で家事按分できない可能性もありますし、他のメリットも多いので青色申告で確定申告をされることを強くおすすめします。

【関連記事】
青色申告承認申請書の提出期限と書き方・青色申告の基礎知識

通信費を経費にするときの仕訳方法

それではこちらでは、通信費を経費にする時の仕訳のやり方についてご説明していきたいと思います。

お伝えの通り、通信費には全額を経費にする時と一部を経費にする時の2パターンに分かれるでしょうからそれぞれの記帳方法を解説していきます。

例として月に5,000円の携帯料金がかかったとします。そして、家事按分する場合は50%を経費にしたとします。

全額を通信費で経費にするときの仕訳

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
通信費 5,000 預金 5,000

携帯料金5,000円全部を経費として通信費にする場合、上のように帳簿に付けます。仕訳の基本が分かっている方であれば特に難しいことでも無いでしょう。

借方の欄に通信費として5,000円を支払ったという事、借方の欄には預金から5,000円が減ったことを書きます。

もし仕訳に自信がないという方は、以下の記事が参考になるかと思います。

【関連記事】
仕訳帳作成のための仕訳の基礎

家事按分して一部の通信費を経費にする時の仕訳

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
通信費 2,500 預金 5,000
事業主貸 2,500

一方で、家事按分をして一部を経費にした時の帳簿の付け方は上のようになります。

支払った5,000円のうちの半分を通信費として経費に、残り半分を事業主貸として事業主用に払ったということを書きます。

事業主貸とは、今回のように事業主のプライベート用に支払った時に使ったり、事業用口座から給与のような形で生活費を引き落とした場合に使う勘定科目です。

家事按分をするときに併せて登場する勘定科目ですので、一緒に覚えておきましょう。ちなみに事業主貸は、経費にしないことを意味しています。

【関連記事】
事業主貸と事業主借の簡単な覚え方

まとめ

今回は、勘定科目の通信費についてご説明させていただきました。

電話料金やインターネット料金などの身近で必要な支払いもしっかり経費にすることができます。

また、元々個人用として契約していた携帯電話やネット回線も少しでも事業で使っているようでしたら家事按分して経費にすることができます。

あまりにも身近過ぎて経費にすることを忘れてしまいがちな支払いの1つでもありますが、今回の内容を覚えておいていただいて、しっかり経費漏れなく申告していただければと思います。

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