これから初めて確定申告をするという方は、そもそも「白色申告?青色申告?どっち?」という確定申告の種類に悩んだり、数ある確定申告書の種類の多さに戸惑っているかと思います。
今回は、
- 確定申告は白色申告と青色申告どちらでやるのか?
- 確定申告書はどれを準備すればいいのか?
確定申告の種類と申告書の種類それぞれの特徴や違いをお伝えしつつ、どのような人がどのような方法で確定申告をすれば良いのかを解説していきたいと思います。
この記事を読み終わる頃には、あなたがどのような方法で確定申告をすれば良いのかがだいたい目星が付いているようになっていると思います。ぜひ最後まで読んでいただき、確定申告の第一歩を進んでいただければと思います。
この記事で分かること |
❶ 白色申告と青色申告の違い ❷ 確定申告書AとBの違い ❸ 自分がどの方法で確定申告をやれば良いのか |
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確定申告の種類は2つ|白色申告と青色申告の違い
確定申告には2種類のやり方があります。聞いたことはあるでしょう。『白色申告』と『青色申告』です。
まずは、白色申告と青色申告それぞれどのようなもので、どういう人がどちらの種類を選べば良いのかをお伝えしたいと思います。
白色申告とは?白色申告を行う人と必要書類
白色申告とは、端的に言うと比較的に簡単な帳簿作成でも問題がない確定申告のやり方です。
簿記の知識が無い方でもなんとか自力で終わらせられる程度の確定申告のやり方ですが、その反面後でお伝えする青色申告でのメリットを受けることができません。
白色申告でも十分な人
- 初めて確定申告をする人
- まだ所得が低い人(ただ赤字の場合は青色申告の方がメリット大)
- 一時的な収入があって確定申告をする人
- 退職後の確定申告をする人
このように、まだ事業を始めたばかりで所得も少ない方や、事業所得ではなく臨時収入や退職などでの一時的な確定申告をされる方は白色申告で十分でしょう。
ただ、事業をされている方は青色申告の方が圧倒的にメリットも多いです。最初は白色申告で確定申告を済ませてもいいでしょうが、将来的には青色申告に変更することを前向きに考えてください。
白色申告で提出が必要な書類の種類
- 確定申告書AorB
- 添付書類
- 収支内訳書
事業所得や不動産所得があって白色申告で確定申告をする時は、基本的に上記の書類を作成して提出します。
それぞれの書類は以下の国税庁のサイトから実際に見られますし、プリントアウトして使うこともできます。
また提出の必要はありませんが、白色申告でも補助簿という一部の帳簿を作っておく必要がありますし、経費などを使った時の領収書も5年間保管しておく必要があります。
【関連記事】
「確定申告で必要な帳簿の種類」
「領収書の保存期限」
青色申告とは?青色申告を行う人と必要書類
一方で青色申告は、複式簿記という少し複雑や記帳方法で帳簿を作成しておく必要がある確定申告書の種類です。
複式簿記を使うことによって、しっかり詳細に収支の内容を残すことができますので、その手間をかけた分の見返りとして青色申告特別控除や専従者給与などの恩恵を受けることができます。
青色申告がおすすめの人
- 事業所得・不動産所得があって今後も確定申告をし続けていく人
率直に言うと、毎年確定申告の必要がある個人事業主や不動産オーナーであれば、確定申告は青色申告が絶対におすすめ!ということになります。
青色申告にすることで、後でご説明する数多くの恩恵を受けられるようになります。
しかも、以前は白色申告には帳簿作成の義務が無かったので「確定申告を手っ取り早く終わらせたい人は白色申告」「少し手間をかけてしっかり控除を受けたい人は青色申告」という棲み分けも出来ていたのですが、現在は白色申告でも結局帳簿を付けなくてならないようになりました。
やるべきことはそこまで変わらないのに控除額や経費にできる範囲が全然違って、納める税金もかなり変わってくる。これはメリットが多い青色申告にするべき理由だと言えますね。
青色申告には事前承認が必要
「だったら早速次から青色申告で確定申告をしてみよう!」と、考えた方も多いでしょう。
しかし、残念ながら青色申告をするには事前申請して承認を受ける必要があり、この申請書の期限がけっこうタイトなのです…。
例えば2020年2月16日から始まる確定申告書で青色申告にしたいなら、前回の確定申告の期限である2019年3月15日までが青色申告承認申請書の提出期限でもありました(新規開業の方は開業日から2ヶ月以内)。
ですので、もし青色申告承認申請書を提出していない方がいたなら、直近の確定申告は白色申告で行って、その時に一緒に青色申告承認申請書も提出しておくと良いでしょう。
青色申告承認申請書については以下の記事で詳しく説明しています。
【関連記事】
「青色申告承認申請書の提出期限と書き方」
青色申告で提出が必要な書類の種類
- 確定申告書AorB
- 添付書類
- 青色申告決算書
青色申告で必要になる提出書類は上の通りです。収支内訳書が青色申告決算書に変わった以外大きな違いはありません。
提出は不要でも作成・保管義務があるものとして、帳簿各種と領収書がありますが、青色申告の場合、白色申告での補助簿に加えて主要簿が必要になってくる場合があります。
また、領収書などの保管期限も7年と増えます。確定申告前の準備もそうですし、7年分の書類保管となるとかなりの量になってきますので、整理整頓や管理に気を使うようにもしましょう。
【関連記事】
「青色申告で必要な帳簿の種類は?」
「領収書の保存期限」
白色申告と青色申告の違いまとめ
ここまで白色申告と青色申告の特徴についてそれぞれご説明してきましたが、こちらでは2つの確定申告のやり方の違いをまとめてみたいと思います。
事前申請の必要性
すでにお伝えしましたが、青色申告にするためには事前に青色申告承認申請書を提出する必要があります。提出していない場合は白色申告しかできません。
青色申告で確定申告をしたい方は申請書を前もって提出するようにしましょう。
帳簿作成や保管期限の違い
帳簿作成や領収書の保管に関しては、白色申告の方が若干簡易的です。
白色申告 | 青色申告 | ||
記帳方法 | 簡易簿記 | 簡易簿記 | 複式簿記 |
保管期限 | 5年 | 7年 | 7年 |
控除額 | なし | 10万円 | 65万円 |
作成義務がある帳簿 | ≪補助簿≫ ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
≪補助簿≫ ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
≪主要簿≫ ・仕訳帳 ・総勘定元帳≪補助簿≫ ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳など |
とは言え、会計ソフトなど使えば実際かかる手間にはほとんど違いも無く、それ以上に控除額で差が出てきますので、青色申告の方がお得なことに違いありません。
青色申告にすることのメリット
では、青色申告にすると具体的にどのようなメリットがあるのかをこちらで簡単にお伝えしましょう。
より詳しくは以下のリンク先でご説明していますので、気になる方は併せてご覧ください。
【関連記事】
「青色申告にする4つのメリット」
▼控除が増える
青色申告にするだけで10万円か65万円の控除を受けることができます。
仮に65万円の控除が増えたとなると、だいたい20万円分くらいの税金・保険料を下げることができます。
もう、この控除だけでも青色申告にする大きなメリットがあると言えます。
▼専従者給与として家族に給与が払える
同居する家族の方に、専従者給与として給与を支払うことができます。
支払った給与は経費にすることができますので、同じ家計で生活する人にお金を払いつつも所得を下げて税金も減らせるようになるのです。
▼赤字を繰り越せる
仮に事業が赤字になってしまった場合、青色申告ならその赤字を最長3年間繰り越すことができます。
この赤字は3年以内に黒字になった時に所得から差し引くことができるので、所得を抑える方法の1つにも使えます。
▼30万円未満の経費が一括計上できる
特例で期間限定のものですが、30万円未満の物を買った時に減価償却せずに一括経費計上できるようになります。
減価償却するとなると処理も少し手間になりますので、ありがたい制度ですね。
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確定申告書の種類|申告書AとBの違いとそれぞれを使うケース
ここまで確定申告そのものの種類、白色申告と青色申告についてご説明しました。どちらが良いのかはおおよそ分かっていただけたかと思いますが、さらに確定申告の提出書類には確定申告書のAとBの2種類あります。
こちらでは、複数ある確定申告の提出書類の中から、どういうケースでどの書類が必要になるのかをお伝えしていきたいと思います。
確定申告で提出する書類の種類と必要なケース
書類名 | 内容と必要なケース |
確定申告書A | 簡易的な確定申告書。会社員(給与所得者)が退職したり、一時的な所得があった時に使う。 |
確定申告書B | 事業所得や不動産所得があって確定申告する時はこちら。個人事業主はBで確定申告を行う。 |
添付書類台紙 | マイナンバーの写しや控除の証明書などをまとめて添付して提出する用紙。 |
収支内訳書 | 白色申告で使う決算書。 |
青色申告決算書 | 青色申告で使う決算書。 |
申告書第三表 (分離課税用) |
株や土地、建物の譲渡があった時に使う申告書。 |
申告書第四表 (損失申告用) |
赤字を繰り越す時に使う申告書。 |
申告書第五表 (修正申告用) |
本来納めるべき税金よりも少なく申告していた場合、修正するために使う申告書。 |
住宅借入金等特別控除の計算明細書 | 住宅ローン控除を受ける時の明細を書いて提出する書類。 |
確定申告の時に提出する書類には、上のような種類の書類があります。
種類がたくさんあって混乱してしまいますが、個人事業主であれば基本的に太文字の
- 確定申告書B
- 添付書類台紙
- 収支内訳書or青色申告決算書
の3種類を提出すればOKです。
各書類のフォーマットは「国税庁のサイト」から印刷もできます。
確定申告で基本的に必要な書類は確定申告書|AとBの違いと選び方
確定申告に必要になる書類は、確定申告書AかBが基本になります。
そこで、「どっちを使えば良いんだ?」という疑問が出てくるでしょうから、こちらでそれぞれの申告書を使う人をご説明していきます。
確定申告書Aの特徴とAを使う人
確定申告書Aは、第一表と第二表の2枚で構成されている簡易的なほうの確定申告書と思っておいてけっこうです。
- 給与所得者(会社員・パート・アルバイトなど)
- 退職後の確定申告
- 雑所得や一時所得を申告する場合
など、普段は給与所得を得ていて一時的な他の所得があった方や、退職後の確定申告で使うことになります。
確定申告書Bの特徴とBを使う人
確定申告書Bも第一表と第二表から成りますが、事業所得や不動産所得のように定期的に給与所得以外の所得がある人が使う申告書です。
繰り返しになりますが、確定申告書Bは、
- 個人事業主
- 不動産オーナー
などの事業所得や不動産所得がある方が使用します。また、確定申告書Aに該当した方が確定申告書Bを使う分には問題ありません(事業所得・不動産所得がある人がAを使うのはNG) 。
個人事業主は収支内訳書or青色申告決算書と添付書類も必要
また、個人事業主の確定申告では、収支内訳書(白色申告の場合)か青色申告決算書(青色申告の場合)の決算書のいずれかと控除など受けるときの添付書類台紙も一緒に提出します。
個人事業主の基本的な確定申告では、これら
- 確定申告書B
- 添付書類台紙
- 収支内訳書or青色申告決算書
の3種類があれば良いのですが、状況に応じて以下のような書類を提出することがあります。
追加の申告書が必要な場合
▼申告書第四表が必要なケース
申告書第四表は損失申告用の申告書となっており、赤字が出てしまって赤字を繰り越しする時に記入して提出します。
▼申告書第五表が必要なケース
申告書第五表は修正申告用で、一度確定申告を済ませたものの、間違って少なく税金を申告した時など後から修正する際に使用します。
その他必要な場合がある確定申告書の種類|申告書第三表を使う場合
基本的な確定申告では上の書類を提出していくことになりますが、株・土地・建物の譲渡所得があった場合、申告書第三表を使うことになります。
申告書第三表は分離課税用の申告書ですが、なぜ申告書第三表だけ少し違うかと言うと、株・土地・建物の譲渡所得は分離課税といって、他の所得と切り離して税金が計算されるからです。
ですので、株・土地・建物の譲渡があった場合は、申請書第三表が必要になるということは覚えておきましょう。
まとめ
今回は確定申告の種類についてお伝えしていきました。
大事なことをまとめると、
- 確定申告には白色申告と青色申告の2種類がありますが、個人事業主は断然青色申告がおすすめ。ただし事前申請が必要。
- 個人事業主ならば確定申告書はBを使う。会社員などは確定申告書Aを使う。
ということでした。
どのやり方で確定申告をやっていけばいいのかがだいたい分かったかとおもいますので、なるべく早くから確定申告の準備をしていき、期限ギリギリで焦ってしまわないようにしておきたいですね。
確定申告をラクに終わらせませんか?
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