個人事業主になれば、控除を上手く取り入れて賢く所得を下げていくことで、結果的に節税に繋がります。

会社員の頃は、あっても扶養控除や年末調整での生命保険料控除くらいしか関係していませんでしたが、個人事業主になることでより多くの控除が関係してきて、税金を左右します。

今回は、個人事業主が関係してくる控除の種類や金額、条件などをご紹介します。控除とか関係ある支払いをしている方は、漏れなく控除にしましょう。

また、所得が多くて税金が心配という方も、控除できそうなものに費用を使って所得を下げる方法もあります。

あなたに関係しそうな控除を忘れていないかを振り返っておきましょう。

この記事で分かること
個人事業主の控除一覧
確定申告書の控除欄の書き方
控除を増やす以外にできる節税方法

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個人事業主が所得税控除を受けることができる種類一覧

まず、個人事業主の方が関係してくる控除の種類と簡単な概要をまとめると、以下のようになります。

控除 概要 控除額
青色申告特別控除 青色申告の方が受けられる控除 10or65万円
基礎控除 所得税を納める方全てが対象の控除 38万円
雑損控除 災害や盗難などで損失が出た場合に受けられる控除 損失額による
医療費控除 医療費が一定額を超えた場合に受けられる控除 医療費-保険金-10万円
社会保険料控除 支払った社会保険料に対する控除 保険料全額
小規模企業共済等掛金控除 小規模企業共済などに加入している方の掛金に対する控除 掛金全額
生命保険料控除 生命保険などに加入している方の保険料に対する控除 最高12万円
地震保険料控除 地震保険の保険料に対する控除 最高5万円
寡婦(夫)控除 配偶者と離婚や死別している方の控除 基本27万円
勤労学生、障害者控除 学生納税者の控除(勤労学生控除)
納税者・配偶者・扶養親族が障害者の場合の控除(障害者控除)
基本27万円
配偶者控除 配偶者がいる場合の控除 38万円
扶養控除 扶養親族がいる場合の控除 38万円
専従者控除 白色申告の方が配偶者や親族に給与を支払った時の控除 最高86万円
寄付金控除 寄付をした場合の控除 寄付総額-2,000円

たくさんありますね…。

以下ではそれぞれの控除の詳しい説明をしていきますので、条件や金額などより知りたい方は参考にしてください。また、気になる控除の文字をクリックすれば詳しい説明の部分に飛びます。

青色申告特別控除

青色申告特別控除は、確定申告を青色申告で行う方が対象の控除です。

青色申告特別控除の金額

青色申告特別控除の控除額は2種類で、通常であれば10万円。簿記方式を複式簿記で行う方は65万円にまで増加します。

青色申告にするだけでこの控除を受けることができますので、個人事業主の方であれば是非とも青色申告でしておきたいところですね。

青色申告にするための方法

青色申告にするためには事前申請が必要です。

新規開業の方であれば、開業日から2ヶ月以内、すでに事業を始めている方は確定申告で所得をする年の3月15日まで、つまり前回の確定申告までに申請の必要があります。

申請書の書き方自体は簡単なのですが、提出期限が早いのでお気を付けください。

【関連記事】
白色申告と青色申告どっち?確定申告の種類の違いと選び方・必要な書類

基礎控除

基礎控除は所得税を納める人全ての人に付いている控除です。控除額は38万円

ちなみに会社員時代も所得税を納めており、基礎控除は引かれていました。申告書を書く時に基礎控除のありがたみに気づきますね。

雑損控除

雑損控除は災害や盗難などで損害が生じた時に利用できる控除です。

雑損控除の金額

雑損控除は

  • 損失額-所得額×10%
  • 災害関連支出-5万円

いずれかのうち金額が高い方が控除額になります。

雑損控除の条件

雑損控除は、納税者や配偶者、扶養親族などの生活に必要な資産が損害にあった場合のみ対象となります。

事業用の固定資産や棚卸資産が損害にあった場合は、必要経費として処理します。

医療費控除

医療費控除は、確定申告をする年の1月1日から12月31日までに支払った医療費の一部を控除するものです。

医療費控除の金額

医療費控除の上限は200万円で、

  • 医療費-保険金-所得金額×5%
  • 医療費-保険金-10万円

のいずれか低い金額が控除額となります。

医療費控除で必要な証明書

医療費の対象となる支払いは様々あるためこちらでは省きますが、健康保険を使って医療費を支払えば、後ほど役所から使った医療費のお知らせが届きます。

また、医療費控除を受けようと思っている場合は病院などで領収書も貰っておくようにしましょう。

社会保険料控除

国民健康保険や国民年金など、その年のうちに支払った社会保険料は全額を社会保険料控除にすることができます。

社会保険料控除で必要な証明書

国民年金は年末前に控除証明書が届きますので、証明書を確定申告時に提出しましょう。国民健康保険は、役所と税務署が連携を取っていますので、基本的に証明書は不要です。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済や個人型年金の掛金は小規模企業共済等掛金控除によって控除にすることができます。

小規模企業共済等掛金控除の金額

小規模企業共済等掛金控除に上限はありませんので実際に納めた掛金全てを控除にすることができますが、それぞれの共済や年金などの掛金に上限があります。

【関連記事】
小規模企業共済の控除の受け方|いくら控除できていくら節税できる?

生命保険料控除

会社員時代の年末調整でも手続きをしていた方も多いと思いますが、生命保険や医療保険、介護保険、個人年金保険などの民間保険に加入して保険料を納めている場合、支払った保険料に応じて控除を受けることができます。

生命保険料控除の金額

年間で支払った保険料によって控除額が変わりますが、

  • 生命保険
  • 介護医療保険
  • 個人年金

それぞれ上限4万円の控除があり、最高で計12万円の生命保険料控除を受けることができます。

生命保険料控除で必要な証明書

生命保険料控除を受けるには、各保険会社から11月ごろに送られてくる控除証明書を確定申告時に提出します。

地震保険料控除

住居の地震や火災などに対応している地震保険の保険料も一部を地震保険料控除として控除にすることができます。

地震保険料控除の金額

地震保険料控除の上限は5万円となっています。

寡婦(夫)控除

寡婦(夫)控除は、配偶者と離婚や死別しており、再婚をしていない人が対象の控除となります。

控除額や条件については、男性と女性で少し違います。

寡婦控除の条件と控除額

女性の方であれば、上記の配偶者と離婚・死別しており再婚していない人(寡婦)は全て寡婦控除の条件を満たします。この場合の控除額は27万円です。

寡婦の方の年間所得が500万円以下で生計を共にする扶養家族の子供がいる場合は控除額も35万円にまで増えます。

寡夫控除の条件と控除額

男性の場合、寡夫控除を受ける条件が少し厳しくなります。

  • 配偶者と離婚や死別しており、再婚していない
  • 年間所得500万円以下
  • 生計を共にする扶養家族の子供がいる

いずれの全ての条件を満たして寡夫控除が受けられるようになります。控除額は一律27万円です。

勤労学生、障害者控除

勤労学生控除や障害者控除は、以下の条件に当てはまった場合に受けられる控除のことです。

勤労学生控除の条件と控除額

勤労学生控除は、小学校・中学生・高等学校・大学・高等専門学校などの学生で、所得が65万円未満の納税者が受けられる控除です。

主にアルバイトなどで給与所得を得ている学生に対する控除なので、個人事業主の方にはあまり関係ありません。

控除額は27万円です。

障害者控除の条件と控除額

障害者控除は、納税者・配偶者・扶養親族が税法上の障害者の場合に受けられる控除です。

控除額は、障害者1名につき27万円。特別障害者は控除40万円。同居する特別障害者は75万円となっています。

配偶者控除

配偶者控除も会社員時代から馴染みのある控除ですね。

配偶者がいて、その方の合計所得金額が38万円以下(給与所得だけは103万円以下)の場合に配偶者控除が利用できます。

控除額は基本的に38万円ですが、配偶者の年齢が70歳以上の場合は48万円となります。

扶養控除

扶養控除も馴染みがある方には馴染みのある控除ですね。配偶者以外の扶養親族がいて以下の条件を満たせば控除を受けることができます。

扶養控除の条件

  • 配偶者以外で16歳以上の親族がいる
  • 生計を共にしている
  • 扶養者の所得金額が38万円以下(給与所得だけの場合は103万円以下)
  • 青色事業専従者給与を受け取っていない

扶養控除の種類と控除額

扶養控除は、扶養者の年齢によって控除額が変わってきます。

年齢 控除額
16歳以上(一般の控除対象扶養親族) 38万円
19歳以上23歳未満(特定扶養親族) 63万円
70歳以上(同居老親等以外の扶養親族) 48万円
70歳以上で納税者・配偶者の両親・祖父母(同居老親等) 58万円

専従者控除

専従者控除は、白色申告の方が専従者に費用を払って事業を手伝ってもらい、その時の費用の一部を控除にすることができるものです。

青色申告の方は、専従者給与として経費扱いになります。

専従者控除の金額

専従者控除には上限があり、配偶者で86万円。配偶者以外なら1人につき50万円です。

それ以上の費用を払って事業を手伝ってもらっても控除にはできません。

【関連記事】
専従者控除の仕組みと計算方法|青色事業専従者給与との違い

寄付金控除

国や地方公共団体などへ寄付をした場合、寄付金控除を受けることが可能になります。近年話題のふるさと納税をしている方も寄付金控除の対象です。

寄付金控除の金額

寄付金控除の金額は特定寄付金額から2,000円を引いた金額です。

また特定寄付金額に上限もあり、所得金額の40%までとなっています。

確定申告書での控除欄と書き方

このように、個人事業主の方に関わってくる控除は上のようにたくさんあります。

これら控除を受けるためには、確定申告の時に申告書に記入して申告します。控除を書き忘れたからと言って、税務署が指摘をしてくれる訳ではないので抜け漏れの内容に注意しましょう。

確定申告書 控除

確定申告書には第一表(左)と第二表(右)があり、赤色で囲んだ部分に控除について書く欄があります。ちなみに個人事業主の方は確定申告書Bを使います。

第一表では控除額のみを、第二表では控除の詳細まで書いていきます。第一表の丸で囲まれた数字と第二表の丸で囲まれた数字はそれぞれ連動していますので、それぞれの控除額が一致するようにしましょう。

先に第二表から埋めていき第一表に書き写すという形の方が間違いも少ないです。

個人事業主のための控除以外の節税方法

すでに理解されている方も多いでしょうが、最後に控除を増やすことがなぜ節税に繋がるのか?ということのおさらいと、控除を増やす以外の節税方法について簡単にお伝えします。

【関連記事】
個人事業主の節税方法4つ|節税のための考え方と実際の節税効果

【おさらい】控除を増やすことで税金が下がる仕組み

まず、なぜ控除を増やすことが節税に繋がるかと言うと、個人事業主が納める各税金を決める計算方法は、

課税所得×税率=税額

となっており、この課税所得を決める計算方法が、

所得-必要経費-控除=課税所得

となっています。

つまり、課税所得を下げることが税金も下がることになり、その課税所得を下げるためには控除や経費を増やせば良いということになるのです。

【関連記事】
個人事業主が納める税金4種類の計算方法と納税方法・納税期限まとめ

所得が多いなら控除のための支払いをしてみることも効果あり

控除を増やすと言っても、配偶者控除や扶養控除、寡婦(夫)控除などは条件が決まっていますね。

しかし、役立つものに支払いを増やすことで控除を増やして節税をするという方法もあります。

例えば、小規模企業共済は退職金や年金が手薄な個人事業主のために将来の資金を積み立てておく共済です。小規模企業共済で積み立てを行いながら毎年控除を増やすこともできるのです。

近年話題のふるさと納税も寄付金控除の対象ですから、気に入った品をもらいながら控除を増やして節税ができるのです。

青色申告は個人事業主におすすめ!

さらに特に支払いを増やさなくても簡単に控除を増やせる方法として青色申告があります。節税をお考えの個人事業主の方であれば、ぜひ積極的に青色申告にするようにしましょう。

上でもお伝えしたように、青色申告にすることで青色申告特別控除が10万円もしくは65万円増えますし、他にも節税のメリットは多いです。

【関連記事】
青色申告にする4つのメリット

特に支払いは増やさずに控除が増えますので、青色申告がまだという方は前向きに検討してみてください。ただ、青色申告には事前申請が必要で申請期限もあるのでお早めに。

しっかり経費にしておくことも大事

上でも触れたように、経費を増やすことも十分な節税方法となります。だからと言って、無駄に使いもしない物を買えば良いという訳ではありません。

事業に関わることに使った費用は、漏れなくしっかり経費にしましょうということです。事業と関係ある支払いであれば、大抵のものは経費にできます。

また、プライベート使っている物(スマホや家賃など)で支払った費用でも一部を経費にすることができます。

【関連記事】
経費を増やす節税方法|経費にする時の注意点と経費にできる費用一覧

まとめ

個人事業主が関わる控除はかなりの種類があります。

控除を増やすことで結果的に税金も下がっていますので、確定申告を行う前には控除にできるものが無いかどうかをもう一度確認することをおすすめします。

所得が多くて納税額が気になるという個人事業主の方は、小規模企業共済やふるさと納税など、控除を受けながら役に立つ支払いをすることで賢く税金を納めることもできます。ぜひ賢く控除を増やして無駄な税金を減らしていきましょう。

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