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客単価の計算方法と売上UPのための8つの方法

客単価とは、お客さんが1度の利用によって支払う金額のことで、『売上=客数×客単価』という計算式があるように売上を上げるために重要な要素となります。

客単価の重要性

ひとえに客単価と言ってもさまざまな方法を使ってUPさせることができますし、戦略なしに客単価UPだけを図っても結果的にお店の評判は下がりお客さんが離れてしまうことも考えられます。

今回は客単価についてきっちり理解していただき、賢く戦略的に売上を上げていくためのヒントをお伝えしていきたいと思います。

オーナーとしてお店を営んでいる方、店長や従業員としてお店を任せられている人はぜひ参考にしていただき、自店でできることを取り組んでいただければと思います。

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そもそも客単価とは?

冒頭でもお伝えしましたが、客単価とは1度当たりの購買で1人のお客様が使う金額のことを言います。

飲食店の場合、1人のお客様が1度の食事で使う金額になります。居酒屋に4人で入って合計10,000円だったとすれば、客単価は10,000円÷4人で2,500円ということになりますね。

当然業種や業態によって金額はまちまちです。自動車ディーラーであれば客単価は数十万円でしょうし、カフェや軽食のお店であれば客単価は良くて1,000円程度でしょう。

しかし、いずれにしても売上を大きく左右する重要な指標であることには違いありません。

客単価は売上UPに重要!

『売上=客数×客単価』

商売に携わる人であれば、このことは当然知っているでしょうし、実際に式として表さなくても感覚でその重要性は認識できていると思います。

当たり前すぎて重要性が薄れているかもしれませんが、今一度客単価の重要性を数字に当てはめて計算してみましょう。

飲食店の客単価が100円UPするだけで…?

  • 月売上:600万円
  • 客数(月):2,000人
  • 客単価:3,000円

のお店があったとしましょう。このお店が客単価100円UPに成功したとします。

すると、

『2,000(客数)×3,000(客単価)=6,000,000(売上)』

『2,000(客数)×3,100(客単価)=6,200,000(売上)』

月に20万円の売上UPに繋がります。

たかが20万円と思うことなかれ。約1営業日分の売上ができてしまいますから、1日お店を休みにしたり、新しい人材や設備、集客方法などにお金を使ったり色々とできることが広がってくると思います。

目の前の1円が重要になってくるのです。

客単価の計算方法と計算例

客単価を求める計算式をこちらに記述しておきます。

上で出した売上の計算式を逆算して求めればいいだけなので、小学生で習った内容ですね。

『客単価=売上÷客数』

売上は商売をやっていれば当然わかることでしょうし、客数もわかるはずです。

実店舗でPOS機能付きのレジを使っていればほとんどが客数も出るでしょうし、もしレジスターだけであっても伝票の枚数などで客数は分かるはずです。

1日44万円の売上で客数200人

『440,000÷200=2,200円』

こちらの例での客単価は2,200円になります。

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客単価を上げるメリット・デメリット

こちらでは客単価を上げることのメリットについてお伝えしたいと思います。

一方で、考えなしに客単価を上げることでのデメリットもありますので、両方を理解した上で下記でお伝えする客単価を上げる方法に進んでいきましょう。

客単価を上げるメリット

売上UP

上でもお伝えしたように、単純に客単価を上げることによって売上は必然的に上がっていくはずです。すでに説明済みなのでこちらでは詳しくは省きますね。

ブランディングができる

少し極端なたとえですが、お店の作りは接待にも使えそうな落ち着いた雰囲気の飲食店なのに、客単価が低めの3,000円の飲み放題付コースを広告で打ち出していたらどうなるでしょうか?

もしかしたら大学生などの若いお客さんが予約して飲み会や合コンなどに利用するかもしれません。

もちろんそれだけでは悪いことではないのですが、若いお客さん飲み放題のコースなどで入店したら多くのケースで騒がしくなってしまうことも事実です。

ここでの問題は本来ターゲットにしていた「接待や落ち着いた雰囲気で食事をして欲しいお客さん」からしてみれば「なんだこの騒がしい店は」と、マイナスの印象を与えてしまい、次の来客へ繋げられなくなってしまうことです。

この単価UPによるブランド化の実際の成功例が以下の記事に書かれてありますので、お時間のある方はご覧ください。

参考:「どん底に落ちた「ペッパーランチ」が、快進撃を続けているワケ

(計画なしに)客単価を上げるデメリット

評判の悪化や集客離れ

反対になんの計画や戦略もなしに客単価だけを上げてもお客さんに悪い印象を与えてしまいます。

例えば、この間美容室に行ったときにカット1回5,000円だったのに次に行ってみたら6,000円になっていたら「なんでだろう?」と思いますよね。

その「なんでだろう?」に理由がなければ次に来店することは無くなってくると思います。

客単価を上げたいのであれば、それなりの理由やお客様への追加価値がなければなりません。

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客単価を上げる4つの方法

それでは、ここからが本番です。

たんに客単価を上げるといってもさまざまな方法があります。

そして、客単価を上げるということは早ければ今日からでも実践可能なのです。

こちらでは客単価を上げるためにできる4つの方法をお伝えしていきたいと思います。実際にあなたのお店でできそうなことから取り入れてみてください。

一品(一点)単価を上げる

客単価を上げる分かりやすい方法が商品そのものの単価を上げることですね。

しかし、デメリットでもお伝えしたように、ただ単に価格を上げてもお客さんは不満に思ってしまいます。

そこで大事なことが付加価値を付けることです。

商品そのものの質を上げるでもいいですが、それでは原価も上がることになります。

商品の詳細をきちんと説明して、それを購入することで得られるメリットを明確に伝えることも付加価値です(飲食店で言えば○○産の食材)と明記するだけでも付加価値と言えるでしょう。

松竹梅の商品を用意する

こちらもさまざまな分野で応用が効く客単価UPの方法です。

価格帯の違う商品を3種類程度用意することで真ん中の価格帯を選んでくれやすくなるという法則を利用しています(一番高い価格帯を少し高めに設定することがコツです)。

例えばパソコンの容量でいえば

  • 4GB
  • 16GB
  • 24GB

で価格が違いますよね。

飲食店なら

  • 3,000円のコース
  • 4,000円のコース
  • 5,500円のコース

などあります。

インターネットなどでのサービスなどでしたら

  • お手軽コース:メールサポートのみ
  • ビジネスコース:電話・メールでの対応可能
  • プロフェッショナルコース:面談指導・添削あり

など、価格帯の振り分けを用意しているところも多いでしょう。

クロスセル|セット売りをする

Amazonの「この商品も見ています」などが最たる例なのですが、関連商品を一緒におすすめする『クロスセル』も客単価UPに繋がります。

飲食店であれば
「ご注文の日本酒とエイヒレが合いますよ」というひと声

アパレルであれば
「実は同じブランドからバックも出ているんですよ!」

美容院であれば
「カラーしたからトリートメントもしてみませんか?」

など、スタッフがひと声工夫して声を書けるだけで客単価UPに繋がることも多いです。

アップセル|グレードの高いものを売る

こちらは、主に何度か購入をしていただいているリピーターのお客さん向けになりますが、いつもよりちょっとグレードの良い商品を提案するという方法です。

クロスセルにも少し似ていますが、

美容院
「次はパーマに挑戦してみませんか?」

広告代理店
「費用をもう少しかけてみませんか?もっと問い合わせがくるようにします!」

飲食店
「いつも来てくれるから特別にボトルキープいいですよ!」

など、満足していただいているお客さんにさらに満足していただくために、ちょっとスペシャルな提案をしてみましょう。

客単価UP以外の売上UPの方法

以上が客単価を上げるための方法でしたが、売上を上げるには何も客単価UPだけではありません。

最後に、客単価UP以外の売上UPの方法についてお伝えしたいと思います。

集客を増やす

『売上=客数×客単価』

と度々お伝えしているように、お客さんを増やせば売上は上がっていくはずです。

もちろん客単価以前に集客に試行錯誤されている方は多いでしょうが、今一度集客UPの方法について考えてみるのもいい機会かもしれませんね。

特に、集客が停滞している曜日・時間帯の強化は効果が表れやすいと思います。例えば、マクドナルドの「朝マック」は、今までになかった朝食をマクドナルドで取ることがなかった利用者を獲得しに行った作戦だと言えます。

他にも

  • 広告を打ち出す
  • リピーター獲得のための施策を行う
  • 再度市場調査を行いニーズの把握をする

できることは色々出てくると思います。一番やりやすい方法から検討していってみてください。

回転率を上げる

こちらも集客に近い部分ではありますが、より多くのお客様に利用していただくために効率よくお客様対応を行うという方法もあります。

カフェで長時間読書や勉強をしている方をみかけます。お店の運営者からしてみれば「居心地がいいから」と嬉しい気持ちにもなりますが、他の席も埋まっていてコーヒー1杯で長時間滞在されるとやはり売上に響きます。

「混んできた場合の読書・勉強などの長時間滞在のお客様にはお声掛けさせていただく場合があります」などの貼り紙をしておき、本当に混んできたら不快にならない程度に声掛けするということも方法としてあります。

または、ここでもう一品のアップセルを行い、客単価UPを行うなどの方法も取れますね。

提供スピードが重要なランチ営業の飲食店などでは、注文から料理提供までのスピードを上げるだけでも回転率が上がり、より多くのお客様に利用していただけることにもなります。

長くサービスを利用してもらう

反対に、1人当たりの単価UPの観点から長期間利用していただくという戦略もありますね。

代表的なものがリピーター作りです。リピーターが増えていけば増えるほどコストもかけずに集客も安定してきます。

また、月額制のサービスであれば、長い期間利用していただければしていただけるほど売上に繋がりますし、上でお伝えしたアップセルもしやすくなりますね。

業態によって細かい手法は変わってきますが、一度利用していただいたお客様はとても大切なのです。

利用頻度を増やしてもらう

こちらは主にリピートをすること前提の話ですが、利用頻度が多くなればなるほど、それだけ年単位などの長いスパンで見た時の売上UPに繋がります。

例えば、髪を切る間隔はたいていの人が1~2ヶ月くらいでしょうが、1ヶ月に1回切る人と2カ月に1回切る人とでは単純に年間倍の売上差があることになりますね。

どうすれば1カ月に1回来たくなるのかを考えてみましょう。トリートメントなどのメンテナンスのために毎月来てもらって一緒に髪も整えるなどの方法が考えられますね。

飲食店ならば毎月メニューが同じお店と頻繫に新商品や季節の商品が出てくるお店とでは、どちらに頻繁に通いたいかというと後者の方と答える方が多いと思います。

商品・サービスを新しく仕入れたり、購入後もきちんと使ってもらったりして利用頻度を高めてもらいましょう。

まとめ|お客様満足度も上がれば客単価も上がる

いかがでしょうか。

今回は客単価をメインとした売上UPの方法についてお伝えしました。

さまざまな業態での例を挙げてみましたが、今回の内容はあくまでも例であって、そして小手先のテクニックでしかありません。

大事なとこはお客様のことを第一に考えるということです。

5,000円の客単価を目指すのであれば、5,000円で満足できる商品・サービスを提供しましょう(もちろん利益を出しながらです)。

10万円の客単価を目指すのであれば、10万円で満足できる商品・サービスを提供してください。

根本を辿っていけば、お客様の役に立って満足してもらえれば、必然的に客単価も上がっていき売上も上がっていきます。

今回の内容はあくまでも参考程度に。一番大事なのはあなたの提供する商品・サービスでお客様に満足していただくことです。

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