青色申告には、簡易簿記と複式簿記という2つの記帳方法があり、それぞれ必要な帳簿が違います。
簡易簿記は現金出納帳・預金出納帳・買掛帳・売掛帳・経費帳・固定資産台帳の6つの補助簿、複式簿記は簡易簿記と同じ6つの補助簿に加え、仕訳帳と総勘定元帳の主要簿の作成が義務付けられています。
簡易簿記 | 複式簿記 |
【補助簿】 ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
【主要簿】 ・仕訳帳 ・総勘定元帳【補助簿】 ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
節税を考えている個人事業主の方にとってとても重要な青色申告ですが、今回は、青色申告で必要な帳簿の種類や帳簿作成の流れから実際の作り方まで詳しく説明したいと思います。
この記事で分かること |
❶ 青色申告で必要になる帳簿の種類 ❷ 青色申告での帳簿作成の手順 ❸ 実際の帳簿の作り方 |
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青色申告で作成義務がある帳簿の種類
青色申告のことは知っていても、青色申告で実際にどのよな帳簿を用意したらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
青色申告ではいくつかの帳簿の作成が義務付けられていますので、まず初めに、その帳簿の種類をご紹介したいと思います。
青色申告の2つの記帳方法|簡易簿記と複式簿記
青色申告での帳簿の種類を紹介する前に、簡易簿記と複式簿記の2種類の記帳方法があることをお伝えします。
どちらの方法で帳簿を付けるかは申告する人が自由に選べるのですが、同じ青色申告でも選んだ記帳方法によって必要になってくる帳簿の種類も変わってきますので、先にどの記帳方法にするのかを決めましょう(青色申告承認申請書を提出した時に選択しているかと思いますが)。
簡易簿記とは|簡単な方の記帳方法
簡易簿記は、帳簿付けも簡単で作成義務がある帳簿も補助簿のみ(下で詳しく解説します)と、その名の通り簡単な方の記帳方法です。複式簿記のように複雑ではなく、お小遣い帳のような感覚で帳簿を付けることができます。
自力で全部帳簿を作ろうとしている方はたしかに簡易簿記で帳簿作成した方が良いのですが、青色申告控除が10万円にしかならないところがデメリットです。
【関連記事】
「簡易簿記とは?確定申告の簡易簿記を比較!帳簿の書き方や作り方」
複式簿記とは|難しいけど控除が増える記帳方法
一方、複式簿記は少し複雑になった帳簿の付け方ですね。必要な帳簿も、簡易簿記で必要だった補助簿に加えて作成に手間がかかる主要簿が加わります。
そこまで手間をかけて複式簿記にする理由は、青色申告控除が65万円までに増えるからです。
控除額が55万円分変わることによって、税金も10万円前後は下がってくるかと思います(所得額にもよりますが)。
自力で複式簿記で記帳しようとするとかなり難しくなってくると思いますが、会計ソフトを使えば簡易簿記と変わらない手間で帳簿作成もできてしまいます。会計ソフトの料金は年間1万円くらいなので、下がった税金で十分まかなえてしまいますね。
【関連記事】
「複式簿記とは?複式簿記の重要性とその書き方や帳簿の作り方」
簡易簿記と複式簿記でそれぞれ作成義務がある帳簿の種類
では、青色申告で作成義務がある帳簿の種類を紹介していきたいと思います。
上記で説明しましたが、青色申告では簡易簿記と複式簿記のどちらかを選び、どちらを選ぶかによって必要な帳簿が変わってきます。
簡易簿記 | 複式簿記 |
【補助簿】 ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
【主要簿】 ・仕訳帳 ・総勘定元帳【補助簿】 ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・買掛帳 ・売掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳 |
簡易簿記で必要な帳簿の種類
簡易簿記は、補助簿である現金出納帳・預金出納帳・買掛帳・売掛帳・経費帳・固定資産台帳の帳簿を作成しなくてはなりません。
各帳簿の詳しい書き方などについては上の表のそれぞれのリンク先を参考にしてみてください。
【関連記事】
「補助簿の種類や必要性とは?」
複式簿記で必要な帳簿の種類
複式簿記は、上の6つの補助簿に加え、主要簿である仕訳帳と総勘定元帳の作成義務があります。
特に、複式簿記で必要になる仕訳帳と総勘定元帳は、日ごとの取引を全て記帳する必要があったり、仕訳して仕訳帳を記入→総勘定元帳へ転記があったりと、作るにあたってかなりの手間がかかります。
青色申告で複式簿記を選択した方は、自動転記などで作業が楽になる会計ソフトを積極的に導入しましょう。
【関連記事】
「主要簿の目的や必要性は?」
青色申告では帳簿や領収書の保管期限もある
青色申告で帳簿は作成義務があるということはお伝えしましたが、実は数年の保管義務もあるんです。また、帳簿作成にかかせない領収書や請求書も、帳簿と同じように一定期間保管が義務付けられています。
青色申告における必要書類 | 保管期間 |
帳簿 | 7年 |
領収書、請求書、預金通帳 | |
その他の書類(見積書、注文書、納品書など) | 5年 |
青色申告では、帳簿と領収書や請求書、預金通帳は7年間、その他の書類も5年間の保管義務があります。7年間確定申告のたびに書類は増えていくので、書類を保管するスペースも考える必要がありますね。
帳簿だけならまだしも、領収書や請求書なども7年分保管するとなるとかなりの量になります。特に帳簿は、手書きノートだけで管理するのではなく、会計ソフトを使って管理することで保管場所もスッキリすることができるでしょう。
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青色申告の帳簿作成の流れ
青色申告では簡易簿記か複式簿記かによって、いくつかの帳簿の作成義務があることが分かりましたが、どのように帳簿を作っていったらいいのか分からないという方も多いと思います。
初心者の方でも分かるように、簡単に帳簿作成の流れをご説明します。
①領収書・請求書・通帳のコピーなどの根拠となるものを用意する
領収書は、現金購入分と預金引落分とに分けておきましょう。後で付ける帳簿の種類も違ってくるからです(記帳後は一緒に保管しておいてもかまいません)。
請求書は発行した請求書控えと受け取った請求書をそれぞれにまとめ、入金や支払が完了しているものと未完了のものとに分けておきます。
お伝えのように、領収書などにも保管期限が決められていますので、帳簿に書き写したから捨てていいということはありません。
7年分ともなると、かなりの量になってきますので、簡単に分かりやすいように保管しておきましょう。
【関連記事】
「領収書の簡単な整理方法」
②どの帳簿に記帳するための根拠なのか、領収書や請求書などを分ける
- 領収書→現金出納帳・経費帳
- 受け取った請求書(未払い分)・通帳のコピー→買掛帳
- 発行した請求書控え(未入金分)・通帳のコピー→売掛帳
- 領収書(引落分)→固定資産台帳
他のパターンもあると思いますが、基本的なパターンはこんなところかと思います。
③根拠を基に各帳簿に記帳する
①②で準備が整ったので、あとは帳簿に記帳するだけですね。
①で領収書や請求書などをまとめて用意すると説明しましたが、領収書を用意して現金出納帳に記帳する→請求書と通帳のコピーを用意して買掛帳に記帳すると、一つ一つやっていってもいいと思います。
やり方は人それぞれ違うと思うので、ポイントだけおさえていただいて、やりながらご自身のやりやすい方法を見つけていってくださいね。
青色申告における帳簿の書き方のポイント
上記で帳簿作成の流れを説明しましたが、ここでは帳簿の書き方のポイントを説明したいと思います。
ポイントを押さえてしまえばそんなに難しくはないので、しっかり覚えていきましょう。
今回は青色申告のための帳簿ということで、簡易簿記と複式簿記それぞれの書き方のポイントをお伝えしようと思います。
簡易簿記の書き方のポイント
簡易簿記は、簿記初心者の方でも簡単に記帳できます。簿記とついているだけで難しく聞こえてしまいますが、いつ、何に、いくら使ったのか(入ってきたのか)など、お小遣い帳のようなものだと思ってください。お小遣い帳をつけれない人はあまりいないと思いますので、簡易簿記の場合は気楽に帳簿をつけてみましょう。
詳しい書き方については、他の記事の記入例を参考にしてみてください。
【参考記事】
「簡易簿記とは?帳簿の書き方や作り方」
「買掛帳の記入例 簡易簿記の場合」
「経費帳の記入例」
複式簿記の書き方のポイント
複式簿記は、簡易簿記とは対照的に少々簿記の知識が必要になってきます。仕訳をして帳簿には勘定科目を記入します。仕訳?勘定科目?さっぱり分からないという方もいるかもしれませんが、仕訳の基礎さえ覚えてしまえば何とかなります。
基本的には、仕訳→仕訳帳→総勘定元帳の順に帳簿を作っていき、残りの補足分を補助簿で補う形になります。
詳しい書き方は他の記事で説明しているので、そちらを参考にしてみてください。
【参考記事】
「複式簿記とは?帳簿の作り方」
「仕訳帳の書き方」
「総勘定元帳の書き方と転記方法」
青色申告での実際の帳簿の作り方
では最後に、実際の帳簿の作り方を3つご紹介します。上記で説明した青色申告で必要な帳簿や帳簿作成の流れをイメージしながら、ご自身に合ったやり方を選んでくださいね。
会計ソフトで作成|複式簿記なら特におすすめ
最後にご紹介するのは、会計ソフトで作成する方法です。入力という点ではエクセルと同じですが、作業効率が格段に上がります!会計ソフトのすごいところは『自動化』です。
ノートやエクセルは帳簿を一つ一つ作りますが、会計ソフトなら例えば現金出納帳に入力したら経費帳にも自動で転記されます。また、領収書などを読み込んで自動で仕訳をしてくれることも可能ですので、簿記に自信がない方でも安心して帳簿を作ることができます。
今なら無料で使える会計ソフトもありますので、是非この機会に試してみてはいかがでしょうか。
おすすめ会計ソフト3つ
公式サイト | 解説記事 |
「freeeの無料プランでできること」 「freeeの料金は?」 「freeeの評判は?」 |
|
「MFクラウドが無料でできること」 「MFクラウドの料金」 「MFクラウドの評判は?」 |
|
「やよいオンラインシリーズの無料プランでできること」 「やよいのクラウド確定申告の評判」 |
エクセルで作成
パソコンを使ってエクセルで作成する方法です。手書きではなくなった分はるかにラクですし、関数を使って計算も簡単にできるので、ノートよりは作業効率も上がるでしょう。
無料のエクセルテンプレートを提供してくれているサイトもあるので、エクセルが苦手な方はそちらを使ってみるのもいいですね。
ノートで作成
今の時代に不向きな感じもしますが、ノートは基本の帳簿作成方法です。昔からの名残で、未だに手書きしているという方もいるかもしれませんが、青色申告で作らなくてはいけない帳簿の数と保管期間を考えたら、好んでノートを選ぶ人は少ないのではないでしょうか。
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まとめ
以上、青色申告で必要な帳簿の種類は?帳簿作成の流れや書き方・作り方でした。
簡単にまとめると
- 簡易簿記か複式簿記を選べるが、どちらにせよ6つの補助簿は作成義務がある
- 帳簿作成はまず領収書や請求書を用意することから
- 自動化の会計ソフトで帳簿作成も簡単にできる
青色申告は記帳方法が選べますが、帳簿作成から逃れることはできないようですね。
ただ、効率よく簡単に帳簿を作ることは可能です。青色申告をキチンと行うためにも、自動で簡単に帳簿作成ができる会計ソフトを試してみてはいかがでしょうか。
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